ダイエットサプリに配合されていることもある成分です。
ちょっと小林製薬っぽい名前…『ナイシトール』に似ています?(笑)
このイノシトール、イノシットとも呼ばれているのですが、
独自成分『イノシトールCP』として、
リニューアルしたエリクシール シュペリエルに配合されました。
真皮幹細胞にアプローチして、
コラーゲンを増やせる成分として注目のイノシトールについて調べてみました。
この記事の目次
イノシトールはビタミンB群の栄養素です
いきなりステーキなのは …
イノシトールが牛肉に多く含まれているからです。
かなりいろいろな食物に含まれているビタミンB群の栄養素で、
トマト、すいか、じゃがいも、米ぬか、豆類などが代表的です。
なぜ、ダイエットサプリに配合されているかというと、
脂質代謝を促進する働きや、
血液中の脂質を減らして血液循環を促進する働きがあるからです。
また、肝臓に脂肪が蓄積するのを予防し、蓄積した脂質を取り除く働きがあるため、
「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれているんです。
では、そんなイノシトールがなぜ化粧品に配合されることに
なったのでしょうか?
コラーゲンのもとが線維芽細胞、線維芽細胞のもとが真皮幹細胞です
皮膚の構造からお話ししていくと、
とっても長くなってしまうので、そこは手短にまいります。
皮膚にハリ・弾力があるのは、真皮のコラーゲンとエラスチンという
繊維状のタンパク質がからみあって、
マットレスのような構造をつくっているからです。
そして、この構造はヒアルロン酸で満たされていて、
水分をつなぎとめています。
これらを作り出しているのが、真皮にある『線維芽細胞』(せんいがさいぼう)です。
で、この線維芽細胞を生み出しているのが
『真皮幹細胞』(しんぴかんさいぼう)です。
幹細胞って何かというと、大きく2種類に分けられます。
1つは、皮膚や血液のように、決まった組織や臓器で、
死んでいく細胞の代わりを造り続けている幹細胞です。
このタイプの幹細胞は『組織幹細胞」と呼ばれています。
『組織幹細胞』は、何にでもなれるのではなく、
血をつくる造血幹細胞であれば血液系の細胞、
神経系をつくる神経幹細胞であれば神経系の細胞、というように役目が決まっています。
皮膚には、このタイプの『表皮幹細胞』と『真皮幹細胞』の2つが存在しています。
もう1つは、わたしたちのからだの細胞であれば、
どのような細胞でも作り出すことのできる『多能性幹細胞』です。
あの有名な iPS細胞というのは、
普通の細胞をもとにして人工的につくった「多能性幹細胞」です。
真皮幹細胞と必要な成長因子は加齢によって減少してしまいます
真皮幹細胞は、血管のまわりだと安定的に存在することができるのですが、
そのためには特定の『成長因子』が必要です。
成長因子(growth factor)って、何かと言いますと、
体内で特定の細胞の増殖や分化を促進する物質のことです。
たとえば、よく化粧品に配合されているので有名なのが、
表皮の細胞に働きかける成長因子・EGF(Epidermal growth factor)です。
残念なことに、加齢によって、
真皮幹細胞も、その存在に必要な成長因子(PDGF-BB:血小板由来成長因子)も
減少してしまうことがわかっています。
ということは、結局線維芽細胞がつくり出す
コラーゲンもエラスチンもヒアルロン酸も減ってしまうということで、
お肌のハリや弾力が低下して、
シワやたるみの原因になってしまうわけです。
イノシトールが成長因子を増やして真皮の老化を改善します
資生堂の研究によって、
イノシトールが血小板由来成長因子・PDGF-BB の産生を高めることがわかりました。
成長因子の産生が高まれば、
真皮幹細胞が安定的に血管のまわりに存在することができ、
線維芽細胞の増殖能力も落ちずに済みます。
真皮の老化の予防や改善に効果があるというわけです。
エリクシール シュペリエルには、
抗酸化作用の強いオリーブ葉エキス、
線維芽細胞、ケラチノサイトに対する細胞賦活作用のある酵母エキス(3)、
保湿成分・グリセリンと組み合わせた
『イノシトールCP(コンプレックス)』として配合されています。
配合されているのは、2014年10月に発売された
化粧水の『リフトモイスト ローション W』
乳液の『リフトモイスト エマルジョン W』
日中用乳液 SPF30 PA++++の『デーケアレボリューション W』です。
それ以前に発売された製品には配合されていませんので、
注意してチェックしてみてくださいね。