ある細胞に選択的に働きかけるグロースファクターですが、
お肌の状態の改善に効くのは、どんな種類があるのでしょうか。
グロースファクター(GF)とは何かについては、こちらをお読みください。
目立つ毛穴、たるみに効くグロースファクター(GF)とは何ですか?
お肌にとってのグロースファクターは、
どこに働きかけて、どうなることが期待できるのでしょうか。
化粧品に配合されている4種類のGFについてまとめてみました。
この記事の目次
化粧品に配合されているのは主に4種類のGFです
化粧品にはいっている主なものを4つあげてみました。
① 上皮成長因子(Epidermal growth factor:EGF)
② 塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor:bFGFまたはFGF2)= 簡単に "FGF"と表記されることが多い
③ インスリン様成長因子(Insulin-like growth factor:IGF)
④ 肝細胞増殖因子(Hepatocyte growth factor:HGF)
それぞれのGFは、どんな働きをするのでしょうか。
一番多く配合されているEGFとは?
上皮成長因子(Epidermal growth factor:EGF)は、
もっとも化粧品によく配合されています。
発見したアメリカのスタンレー・コーエン博士が、
1986年にノーベル生理学・医学賞を受賞したことで知られています。
皮膚細胞の生成を促す働きがあり、
皮膚再生を必要とするヤケドや床ずれ治療などの医療分野で幅広く利用されています。
残念ながら、下表のように加齢とともに激減します!
真皮の線維芽細胞に働きかけるGF : FGF
EGFが表皮に働きかけるのに対して、
塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor:bFGFまたはFGF2)は、
真皮の線維芽細胞に働きかけます。
肌にハリや弾力がなくなるのは、
コラーゲンや保水力の低下といわれていますが、
それは線維芽細胞の能力の低下が原因となって起きるもの。
線維芽細胞が、コラーゲンや弾力を保つエラスチン、保水力のあるヒアルロン酸を
生成、分解を繰り返しているのですが、
加齢とともに生産より分解の数が上回ってしまいます。
肌再生には非常に効果的なので、
美容外科では注入療法も行われています。
人体のほとんどの細胞に影響を与えているIGF
名前だけだと、お肌にどんな関係があるのかと思う
インスリン様成長因子(Insulin-like growth factor:IGF)ですが、
実は人体のほとんどの細胞に影響を与えています。
細胞分裂や細胞の成長を促進するため、
正常な成長や健康の維持に重要な役割を果たします。
成長ホルモン(HGH) の分泌に応じて、肝臓で産生され、
したがって、加齢と共にその量は減少します。
特に、毛母細胞の活性化のために、
育毛目的で使われていることが多いGFです。
肝臓のすごい再生能力を担っているHGF
肝臓は極めて再生力が旺盛な臓器です。
手術などで全体の70パーセント程度を切除しても、
4か月~半年後には大きさも機能も元に戻ります。
成熟肝細胞に対する増殖促進因子として発見された
肝細胞増殖因子(hepatocytegrowth factor;HGF)は
各種の傷に対しても、
組織の再生ならびに保護を担う生理機能を有していることがわかってきています。
皮膚においても、表皮のケラチノサイト(角化細胞)の増殖を促進することが明らかにされ、
表皮の形成や再生に関与しています。
単品使用するか、複数使用するか?
どれも加齢によって衰えの見られる年齢肌には効果のあるGFですが、
IGF とHGFについては、
単独で配合されている化粧品は見当たりませんので、
相乗効果を期待してGFが複数配合されているものを選ぶとよさそうです。
EGF と FGFは、単品美容液があります。
EGFは表皮、FGFは真皮と働くところが違いますので、
加齢対策としては併用するのが良いと思います。
また、4種類すべてが含まれているものとしては、
プラセンタ(胎盤)があります。
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