サーカディアンリズム(概日がいじつ・リズム)とか、時計遺伝子って
ちょっと聞いたことだけはあるかもしれません。
ただ正直遺伝子レベルとなると、自分のお肌とどう関係しているのかは
あんまりピンと来ませんよね。
わたしたちの体は約60兆個の細胞からできていて、
その1個1個に時計(遺伝子)をもっていることがわかってきました。
この時計が狂いが出てくると、
お肌に大切なコラーゲンの産生量が減っちゃうんです。
この記事の目次
ヒトはいろいろなリズムにのって生きています。
人間の一生を考えると
生から死まで直線的に流れているように感じられます。
でも、よくよく考えてみると、
生きている間というのは、単純な時間の流れや経過だけではなく、
いろいろな周期・リズムに支配されていることがわかります。
たとえば、わかりやすいのは、月経のような月単位、睡眠と覚醒のような日単位です。
そのなかで、一番研究がすすんでいるのが
約24時間周期のサーカディアンリズムです。
サーカディアンリズムは、よく時差ボケを例に説明されています。
ジェット機で地球の東西方向へ数時間移動すると、
旅行前後の時差に、体内リズムが現地時間にすぐに順応できず、
頭も体も、調子が悪くなります。
これは、わたしたちの体内にペースメーカーである体内時計があって、
単純に朝が来た、夜が来たということに受動的に反応しているのではないということです。
で、どうしてそんなリズムがキープできているのかというと、
すべての細胞に時計遺伝子という遺伝子が組み込まれていて、
時を刻んでいるからなんです。
もちろん真皮でコラーゲンをつくっている線維芽細胞(せんいがさいぼう)も
例外ではありません。
時計遺伝子が体内時計をコントロールしています。
時計遺伝子には大きく2つの種類があります。
体内時計の刻みを促進する=夜、発現する因子(時計転写因子)としてBmal、Clockの2つ、
また抑制する=日中発現する因子(時計抑制因子)として、Cry、Period、Chronoの3つの
時計遺伝子群があります。
つまり、BmalとClockは、夜になると増えて、
Cry、Period、Chronoは、夜になると減って、
そうして、細胞は昼夜のリズムを刻んでいるんです。
なぜ、日中は体内時計の刻みを抑制しなければならないかというと、
昼間の有害な紫外線下でのDNA複製を回避するために獲得した機能だと言われています。
すごくないですか!
結果として、DNA複製は、夜間に行われているのです。
でも、これって実はバクテリアでもそうなんだそうです。
老化した細胞は時計遺伝子が狂っています。
ロート製薬の研究でわかったことなのですが、
線維芽細胞を実験的に老化させる処理をして、調べてみると、
夜になっても、体内時計の刻みを抑制する
「日中派」の時計遺伝子群・Periodの中のひとつPER1の数値が下がらない
=細胞が「夜」にならないんだそうです。
そこで、本題です。
コラーゲンはいつ作られるかです!
正常な線維芽細胞=正常にサーカディアンリズムを刻んでいる細胞 を調べてみると、
細胞は「夜」状態の時にコラーゲン産生量が増加することがわかりました。
ハイ、とするとですね。
老化した線維芽細胞は、時計遺伝子の働きが狂ってしまって、
「夜」状態にならないので、
コラーゲンの生成量が少ない という結論になるわけです。
時計遺伝子の働きを正常化する成分があるの?
シワもたるみも、コラーゲンの減少によってできるものですから、
だったら、時計遺伝子の働きを正常化して、
コラーゲンの生成量を増やしたいですよね。
実は「カンゾウ葉エキス」に、PER1の発現量を下げて、
正常なリズムを補正する効果があることがわかりました。
ちゃんと「夜」状態にするのを促進してくれるってことです。
実際に、老化した処理をした線維芽細胞に、
カンゾウ葉エキスを加えてみると、
コラーゲンの産生が促進されたそうです。
「甘草(かんぞう)」自体は、マメ科の植物で、
東西を問わず、古代から生薬として、
刺激緩和や解毒目的で使われてきた、かなりポピュラーな成分です。
日本にも、平安時代に中国から渡来したのだとか。
ただし、使われてきたのは根茎なので、
地上に出ている葉っぱ部分の効用について注目されはじめたのは、
比較的最近のことです。
コラーゲンの合成を促進するということで、
このごろけっこういろんなコスメに配合されていますが、
管理人・よしことしては、そもそも時間遺伝子の正常化に着目して、
研究成果を発表したロート製薬のエピステーム『Cデュアルエナジーa』
が一番おすすめなのではないかと思います。